口・喉・首(くち・のど・くび)の病気について
このような方はご相談ください
- ☑口内炎が治らない
- ☑舌や歯肉の潰瘍
- ☑舌、歯肉、頬粘膜にできものができた
- ☑舌が痛い
- ☑味覚がわからない
- ☑口の中が乾燥する
- ☑のどの違和感
- ☑喉仏のしこり
- ☑首の違和感
- ☑喉仏の下の違和感
- ☑喉や首が痛い
- ☑首に違和感や喉仏痛み
- ☑喉の違和感
- ☑喉を触ると痛い
- ☑喉のしこり
- ☑喉の横が痛い
- ☑喉仏の下に痛み
- ☑喉仏の横が痛い
のどの病気
扁桃腺炎
扁桃腺炎(扁桃炎)は口蓋垂の左右に一個ずつある口蓋扁桃に急性の炎症が起こった状態です。高熱や寒気、頭痛、全身の倦怠感、関節痛、咽頭痛が現れ、喉の奥の両脇が赤く腫れてきます。ウイルス性の場合は、一般に風邪を引いた時と同様の治療を行います。解熱剤を服用し、よくうがいをし、安静にすることで、通常は1週間程度で治ります。細菌性の扁桃炎の場合には、抗生剤の投与が標準的な治療で、症状を和らげるために解熱剤や消炎鎮痛薬、うがい薬などが用いられます。
嚥下障害
嚥下障害は、食べ物などをうまく飲み込めない状態です。炎症などで痛みが強い時、脳卒中の後遺症、神経や筋肉の病気などがある時、咽頭や喉頭にがんがある時に見られます。このように様々な原因で起こりますので、治療を行う前に原因を突き止めたり、どのくらい飲み込めるのかを検査する必要があります。がんや炎症のような原因は、内視鏡検査など耳鼻咽喉科の診察で調べることができます。神経や筋肉の病気を疑う場合は、内科医の協力が必要になることもあります。
口腔乾燥症
口腔乾燥症は唾液の分泌が低下して口が異常に乾いた状態のことを言います。比較的に軽度のときは口の中のネバネバ感、ヒリヒリ感が生じ、歯垢を増加させ、齲蝕が進行し、口臭も強くなります。重度になると唾液分泌量が低下し、口腔内の乾きが進行し、強い口臭、舌表面のひび割れ、痛みによる摂食障害、会話しづらいなどの障害も現れます。場合によっては不眠をきたすこともあります。このようなときは保湿性薬剤、保湿力の高い洗口液、保湿ジェル、夜間の乾燥を防ぐ保湿用マウスピース、夜間義歯などを症状に応じて処方、投与します。積極的に水分を補給するように心がけるのも有効です。
味覚障害
味覚障害は、文字通り食べ物の味が分からなくなったり、味覚が鈍磨したり、本来の味とは違った変な味に感じたりする状態です。甘味、酸味、塩味、苦味、旨味などの味覚が低下したり、何を食べても味を感じなくなったりすることもあります。また、口の中に何も無いのに塩味や苦味を感じたり、何を食べてもまずく感じたりすることもあります。
血液中の亜鉛の不足により、舌の表面にある細胞の新陳代謝が十分に行われなくなるために起こることもしばしばですが、その場合は亜鉛を補給する治療を行います。舌にカビが生えていて、痛みを伴ったりする味覚障害も稀に見られますが、そうした場合は、カビを除去する治療を行います。
声帯炎
声帯に炎症が生じることに伴い、声が出なくなる病気です。このうち急性声帯炎は、風邪、声の出し過ぎ、お酒の飲み過ぎ、喫煙などが原因となり、喉が痛んだり、声がかすれたりします。急性声帯炎が生じた際に適切なケアをせずに放置していると、同じ症状を繰り返して慢性声帯炎となります。この場合は、声帯が厚く硬くなり、ふちには小さな結節やポリープができるので、手術を行ったりします。
ポリープ
喉に生じるポリープには2種類あり、良性のものと悪性のものに分けられます。悪性のものはがんに転化しやすいので、非常に危険と言えます。良性であっても安心はできず、大きさによっては、喉の機能を損ねることもあります。ポリープの一番の原因は声の出し過ぎです。このようなときは、内視鏡でポリープを取り除きます。この場合、手術後はしばらく声を出すことができません。手術をして、悪化する前に取り除いてしまえば怖い病気ではないので、早期発見が大切です。
首・唾液腺の病気
甲状腺疾患
甲状腺は、いわゆる喉仏のすぐ下にある重さ10~20g程度の小さな臓器です。蝶が羽根を広げたような形をしていて、右葉と左葉から成り、気管を取り囲むように位置しています。全身の新陳代謝や成長の促進にかかわるホルモンを分泌しており、甲状腺の病気は女性に多く見られます。疲れやすい、むくみやすい、便秘がち、冷え症、動悸がする、イライラして落ち着かない、暑がりで汗をかきやすいなどの症状が代表的です。また、甲状腺には腫瘍や嚢胞などの病気ができることがあります。エコー検査やCTなどを用いれば早期に発見可能です。
唾液腺炎
唾液を作る器官に炎症が生じた状態であり、主な原因はウイルスや細菌の感染です。ウイルス性の代表的なものとしては、流行性耳下腺炎があります。唾液腺炎を発症すると、抗菌作用、粘膜保護作用、消化作用など、唾液のもつ機能が低下するので、口の中の乾燥、発熱、寒気、唾液の減少などがみられます。なお、細菌性のものに対しては抗菌薬を用います。ウイルス性に対しては、全身的には安静と解熱薬の投与、局所的には冷湿布とうがいを行います。
唾石症
唾液腺や導管の中に石が作られる疾患です。唾石は砂粒大の小さなものから数センチに及ぶものまで、大きさはいろいろです。唾石の原因は導管の炎症や唾液の停滞、また唾液の性状の変化などです。ものを食べようとする、あるいは食べている最中に唾液腺のある顎の下が腫れてしまい、激しい痛みが起こります。しかし、しばらくすると徐々に症状が消えていくのが特徴です。小さな唾石は開口部から自然に流出することもありますが、口の中を切開して唾石を摘出することもあります。
シェーグレン症候群
リウマチ性関節炎、全身性エリテマトーデス、進行性全身性硬化症や多発性筋炎などを合併することもある全身性の病気です。口腔乾燥や乾燥性角結膜炎を引き起こしたりします。現在のところ、シェーグレン症候群となる原因が解明されていないので、この疾患を症状ごとに対症的に治療することはできても、治癒には至らないのが現状です。
流行性耳下腺炎
流行性耳下腺炎は「おたふくかぜ」とも言われ、耳下腺など色々な部分に炎症を起こすことがある病気です。感染経路は、飛沫感染、接触感染です。小児の場合は比較的に軽症で治りますが、成人が感染した場合は重症化しやすいと言われています。また、難聴になることがあり、流行性耳下腺炎から難聴になった場合は治療方法がないので、注意が必要です。